アリルinエルネア記

エルネア王国の日々プレイ日記

19,第3回戦

この前の試合で調子良かったから、ちょっと油断してたんだと思うんだ。


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とにかくルルーディさんに会いたくて毎日デートして、明日の約束をして。

探索もあんまり出来てなかった気がする。

 

今日も試合があったのにデートの約束がしてあって、結局明日に延期することになったんだ。


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心の中では、おまじないがしてもらえるから今日はいける!なんて軽いこと考えてた。

 

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今日の試合の相手はアナトール・シュワルツさん。

去年からリーグに参戦している先輩だ。

たった一年の差、お守りももらったし大丈夫!


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そう思っていたのに、試合は一方的な攻撃であっという間に決着がついてしまった。

これじゃ1戦目と全然変わらないじゃないか。

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彼女に慰められて、やっと自分の未熟さに気がついたんだ。

そうだよね。ちょっと鍛え直してみるよ。

 

「じゃあ、行くわよ!」

え?さっそく探索に行くの?

彼女と一緒に特別なダンジョンへ。

最初は5階までしかいけなかったけど、今日は頑張って19階までついて行けたよ!

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私も少しは成長してるって事かな?

うん、なんだか自信を取り戻せたような気がするよ。

 

ルルーディさんは同行してくれたニーノさんと一緒に踏破してしまったらしい。

もっともっと強くなって、必ず一緒に最後まで行けるように頑張るからね!


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あ、でも今日はデートの代わりって事で、軽めに旧市街の遺跡あたりでお願いね?

18,おまじないの効果は

昨日の収穫祭では、ルルーディさんとマトラ釣りを楽しみ、デートをして休日を楽しんだ。


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彼女は念願の釣り名人の称号を手に入れご機嫌だった。

そしてまた今日もデートをする約束をしたんだ。

 

「ジェフリー、今日の昼刻以降は試合の準備があるんだから、用事は作ってないよな?」

そうだった、今日は私の2回目の試合があるんだった。

引き継ぎの時に教えてもらっていたのにすっかり忘れていた。

今日のデートの約束どうしよう?

「仕方がない奴だな、ちゃんと謝って明日に延期してもらえよ。」

父さんはなんだかニヤニヤしていたけど、なんだったんだろう?

 

慌てて待ち合わせ場所へ行くと、もう到着していた彼女が駆け寄ってきた。

「ジェフリーさん、今日はどこに行く?」

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「ルルーディさん、ごめん!」

いきなり謝ったので、彼女はちょっとキョトンとしていた。

試合の準備がある事を説明すると、ちゃんと理解してくれた。

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「あのね、ジェフリーさん…友だちから教えてもらったの。試合に勝つ、おまじない。」

そう言うと背伸びをして、顔を近づけてきた。

柔らかい唇が、私の頬に触れた。

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触れたところから全身に力が流れ込んできたみたいだった。

「ありがとう、頑張るからね!」

お守りももらったし、これは勝つしかないね!

 


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夕刻になり試合が始まった。

今日の対戦相手はニコラさんだ。

一つ年上だけど、私と同じで今年からリーグ戦に参加している。

彼女も応援に来ているんだし、今日こそは勝つぞ!


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思い切って飛び込んだ。

最初の一撃を外してしまったけれど、そのまま攻撃を続けた。

相手の反撃が始まったのですかさず防御し、さらに追撃を加える。

びっくりするほど体が上手く動いて、気がついたら勝利していた。


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試合のあと彼女が飛びついてきて、自分の事みたいに喜んでくれた。

 

これがおまじないの効果かぁ。

次もお願い、できないかな…?

番外編 山岳兵体験

※このお話は流れの都合上本編に入れられなかったけど中の人的にお気に入りのエピソードです。14の後くらいかな?

 

*  *  *  *  *  *  *

 

山岳兵隊長を引き継いだので、来年からリーグ戦に出場する事になった。

兵団長の中では一番年下で、今のままじゃ一勝もできないから、探索で力をつけないといけない。

 

最近の日課は、単独での魔人の洞窟へのチャレンジだ。

自分でもレベルが上がってきたと思うんだけど、このダンジョンの制覇はまだできていないんだ。

さあ今日も頑張って行こう!

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「ジェフリーさん!」

え?ルルーディさん?

その格好は⁉︎
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岩陰から現れたのは、山岳兵の制服に身を包んだ恋人のルルーディさんだった。

「仕立て屋さんで体験服を手に入れたの!一緒に行ってもいい?」

ああ驚いた。あんまり結婚のことばかり考えてたから、幻覚になって現れたかと思っちゃった。


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私たちは2人で魔人の洞窟へと入っていく事にした。

特別なダンジョンへ入るときは、安全のためもう1人同行者がいるから、探索で2人っきりって初めてかもしれない。

なんだか違った意味で緊張してきた。


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彼女は私より強くて探索にも慣れている。

魔人の洞窟でも敵をなぎ倒してどんどん先へ進んでいく。

一緒に探索に行くには心強い相手なんだけど…

今日のスタイルはちょっと…

山岳の制服はスカートが短いから、そんなに動き回ったら中が見えちゃいそうなんだけど…

同じ山岳の女性陣には何も思わないのに、ついつい目がいっちゃうんだ。

もちろんスパッツを履いてるから、下着が見える事はないんだけど、攻撃する度にヒラヒラとするスカートが気になって戦闘に集中できない。

 

案の定、私だけが罠にかかってしまった。

「大丈夫?今度から罠避け使おうか?」

落ち込む私を彼女が気遣ってくれる。

ほんとに素直で優しくていい子なんだよなぁ。

なんか変に意識している自分が物凄く恥ずかしく感じてしまった。


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彼女のおかげで魔人の洞窟もあっけなくクリア。

宝箱から、強い武器も手に入れられた。


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やっぱり彼女は私にとって幸運の女神かもしれない。

これからもずっと、そばで微笑んでいて欲しいと願わずにはいられない。

17,初陣

今年の山岳兵団リーグ戦開幕日がやってきた。

この日は国民総出でギート麦の収穫をして、夕刻からの近衛騎士隊トーナメントと山岳のリーグ戦の開幕を楽しむ。

私たちにとっては仕事の1つだけれど、国民にとってはエンターテインメントなんだ。

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私の初戦は明日だけど、もうすでに緊張で手足が自分のものじゃないみたいだ。

念のため、キャラバンで強力なお守りであるヴェスタの宝剣を買っておこう。

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「ジェフリーさん大丈夫?」

あ、しまった。

ルルーディさんに見られちゃった。

キャラバンは彼女の家の前にあるんだった…

「うん、まだ試合は明日だから大丈夫。」

緊張してるの気付かれちゃってるよね。

心配させてしまったかな。

 

彼女は今から農場管理会の仕事で収穫した麦の計量があるそうだ。

昼刻にいったん抜け出してデートする約束になっている。

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途中で様子を見に行ったら、とても熱心に働いていた。

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今日は仕事で汗をかいただろうから、水源の滝で涼むことにした。

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「抜け出してきて怒られたりしない?」

「そのぶん頑張ってきたし、先輩たちも適当に休憩してたりするから大丈夫。」

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楽しい時間って、どうしてこんなに早く過ぎてしまうんだろう。
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デートが終わって麦の納品に戻ろうと思っていたら、彼女から呼び止められた。

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「それじゃあこれ。試合のお守りだよ。今日ののうちに渡しておくね。」

 

渡されたのは星の日にしか手に入らない「虹色の花」だった。

こんな貴重な物をもらったら頑張らないといけないなぁ。

たぶんもったいなくて使えないと思うけどね。

 

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そして迎えた初めてのリーグ戦。

彼女も応援に来てくれたんだから頑張らないと!


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対戦相手はアンジェリンさん。

1番若い私には、誰であっても強敵だ。


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開始の合図の直後に先制を取られ、何も出来ないまま試合が終わってしまった。

何がいけなかったのかとか、どう動けば良かったのかとか、あれこれ考えて落ち込むばかりだった。

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彼女が駆け寄ってきて慰めの言葉をかけてくれた。

負けちゃって悔しいけど、こんなに優しくて可愛い恋人がそばにいてくれたら、もっと頑張ろうって思えるよ。

それじゃあまた一緒に探索に行こうね。

次こそはもっとカッコ良いところを見せるぞ!

16,年の終わりと始まり

昨日はなんとなく落ち込んだまま家に帰ってそのまま眠ってしまった。

目が覚めてカレンダーを見て、今日がルルーディさんの誕生日である事を思い出した。

あ、しまった!

本当はデートに誘おうと思ってたのに…

 

今さら誘えないから、とりあえずプレゼントだけでも渡しに行かなきゃ。

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プレゼント…銀のブローチを渡したかったんだけど、これじゃまるでプロポーズみたいで、また気不味くなりそうだから鞄の中に引っ込めてしまった。

デートの代わりに彼女の好きな釣りに誘ってみた。

やっぱり2人でいると幸せだなって思う。

 

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帰り際に、彼女が明日のデートに誘ってくれた。

彼女から誘ってくれるのは初めてのことだった。

それだけの事なのに、なんだか昨日の出来事が何でもない事に思えてきたから不思議だ。

 

次の日は、新年1日。

なんだか早くに目が覚めてしまったので、彼女に会いに行った。

彼女はいつも早起きなので、もう庭に出て花の手入れをしていた。

あれ?いつもと雰囲気が違う…

その制服、もしかして農場管理官?

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「どう、似合う?驚かそうと思って内緒にしていたの!」

農場管理官といえば国中の働き者が選ばれて就く職業!

結婚するなら農管勤めとか言われてるとかなんとか…しかも制服が…可愛い。

「あ…うん、とっても似合ってる…可愛いよ。」

言ってる私も言われた彼女もなんだか首まで真っ赤になってしまった。


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今年、彼女のお母さんは騎兵に、お兄さんは魔銃兵になったんだと話してくれた。

家族みんな働き者なんだね。

 

農場で新人研修があるからといったん別れ、昼刻の街角広場で待ち合わせをした。

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待ち合わせに現れた彼女は制服ではなく私服のドレスを着ていた。

「あれ、制服じゃないんだ。」

「研修で汚れちゃったから着替えてきたの。…制服の方が良かった?」

「あ、いや、別にそう言うわけじゃ…」

「ふぅん、じゃあ今度は制服で来てあげるね。」

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別に制服が目当てってわけじゃないけど、明日もデートをする約束をして帰ることにした。

 

次の日は炉開きだったけど抜け出してデートに向かった。

彼女も仕事始めだったので、農場地区から慌てて走ってきた。


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普段の服装もいいけれど、こうやって制服で会うのもなんだか新鮮だね。

あんまり幸せ過ぎて浮かれまくって、またプロポーズに誘って困らせちゃったのは失敗だったかもしれない。

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15,プロポーズ

昨日、父さんから山岳兵隊長の役目を引き継でから、覚えなきゃいけないことや、やらなきゃいけないことがたくさんできた。

一応家長になるわけなんだけど、今はまだ家の事は任せていいって事になった。

結婚は…まだ焦らなくてもいいよって母さんは笑っていた。

 

でも兵隊長になった事は、1番にルルーディさんに伝えたい。

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朝1番に会いに行って、彼女に報告すると、とても喜んでくれた。

私が兵隊長になれるだけの力を身に付けられたのは、特別なダンジョンに連れてってくれた彼女の応援のお陰でもあるんだ。

 

今日はデートの約束もしていたので、街角広場で待ち合わせて幸運の塔へ出かけることにした。

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幸運の塔は今日も花がいっぱい咲いていた。

そう言えばここで告白したんだっけ、あの時勇気出して良かったなぁ。


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本当に、2人一緒にいるだけで幸せなんだ。

だけど、家に帰った時に彼女が待っていてくれたら、きっともっと幸せになれるんじゃないだろうか?

 

まだ早いかもしれないけれど、思い切って切り出した。

「今から一緒に出かけない?ちょっと話したいことがあるんだけど…」


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たぶん彼女もプロポーズだって気がついていると思う。

驚いたような顔をして、困ったように返事をくれた。

「今はちょっと…用事があるから…」

なんとなく気不味い雰囲気になったので、今日はそのまま帰ることにした。

 

29日の朝、彼女に会いに行こうと探してみたら、魔銃師会館にいるようだった。

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会館のホールに着くと、お兄さんと一緒に魔銃兵志願申し込み窓口にいる彼女が目に入った。

 

心臓がドキッとした。

志願者ランキングには彼女の名前が載っていた。

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なんで忘れていたんだろう。

彼女の夢は…龍騎士になる事だった。

それは今でも変わっていないんだろう。

 

でも、その夢を叶えるには、来年志願者ランキングで上位に入り、魔銃兵になってからポイントを稼いで魔銃師に昇格、さらに翌年のエルネア杯に出場、優勝してバグウェルに挑み、勝利しなければならない…

その間に結婚して山岳兵になってしまったら、夢にチャレンジする事も出来なくなる。

 

彼女の夢を応援したい。

でも、今すぐにでも結婚したい気持ちもある。

どうしたらいいか分からなくなって、とにかく彼女の気持ちが聞きたくて、もう一度連れ出そうと声をかけた。

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やっぱり困ったようにはぐらかされてしまった。

もう少し冷静にならないと、彼女を困らせてばかりじゃダメだよなぁ。

14,山岳兵団リーグの決着

今日は山岳リーグの最終日。

山岳6家の代表で争われるこの戦い、今回の見所は「山岳カルテット」と呼ばれる4人の中で誰が最強か、と言われてる。


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現兵団長のウェズ・ペトレンコさん。

昨年龍騎士になったニーノ・カランドロさん。

私の父であるビセンテ・ブラッドレイ。

同じ年に同じ山岳長子として生まれたこの3人は昔から競い合ってきたんだけど、

2歳下のトマス・カランドロさんを加えた4人が昨年のエルネア杯で大活躍し話題になったんだ。

この4人に今年からリーグに出場する

紅一点アンジェリン・プラマーさんと、

最年少のアナトール・シュワルツさんが加わって総当たりで戦う。

 

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実はエルネア杯では色違いの衣装がカッコ良かったって言うのも話題になったキッカケらしいんだけど。

衣装をプロデュースしたのがルルーディさんのお父さん、神官のアスティオさんだったって言うのを最近教えてもらった。

 

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一年かけて競った結果、同期3人は全員4勝1敗。

「結局誰が1番か決着つかなかったな。」

「ニーノは武器が特別製なんだから、ハンディくれよ!」

「そんなこと言って、手抜きで勝っても面白くないとか言うんじゃないの?」

あれだけ熱闘を繰り広げたのに、閉幕の後はサッパリと仲良くできるなんて、大人だな〜って憧れるよね。

 

同率だけど、今期の兵団長のウェズさんが来季も引き続き山岳をまとめていく…はずだった。

 

「ジェフリー、兵隊長を引き継ぐぞ!」

 

突然の父さんの言葉に戸惑った。

 

「父さん、まだ十分現役で戦えるのに、もう引き継ぎだなんてもったいないよ!」

 

「オレたち同期3人で話し合ったんだが…次のエルネア杯に向けて、後進の育成に力を入れようと思ってるんだ。」

 

山岳兵がなかなかエルネア杯で勝てない理由が引き継ぎの難しさだとも言われている。

引き継ぎのタイミングが悪ければ、実戦経験の乏しいままエルネア杯に臨まなければならなくなる。

 

山岳全体の事を考えて身を引くなんて、決意するのは簡単な事じゃなかっただろうな。

ドルムで引き継がれてきた想いとともに、父さんから兵隊長の役目を引き継ぐ決心をした。

 

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継承の儀式を終え、来季からの活動についてアレコレと父さんから指導を受けた。

 

「まあ来年は新人気分で大丈夫だから。新団長のトマスの言う事を聞いて頑張ってくれよ。」

 

トマスさんはまだ子どもが小さいので引き継ぎできず、続投してくれるそうだ。

父さんたちだって兵団顧問として相談に乗ってくれるから安心だ。

 

「ジェフリーもすっかり頼もしくなったなぁ。後はこれでルルーディが嫁に来てくれれば問題ないな!」

 

父さんから突然そんなこと言われて、急に意識してしまった。

明日デートなんだけど、なんか妙に緊張してきちゃったよ。